有用植物利用法(25)~ジャガイモの花~  

ジャガイモは「ジャガタライモ」が由来でついた名前とされています。こちらは、ジャカルタから入ってきたイモという意味です。

しかし、ジャガイモとなった由来は、それ以外にもあるといわれています。それは「ジャワイモ」が転じたという説。こちらはジャワ島から来たイモという意味です。

さらに、別の説もあります。それは「御助芋」が転じてジャガイモとなったという説です。「御助芋」とはどういうことでしょうか。

ジャガイモは、年に数回収穫が可能です。さらに、痩せた土地でも育てることが可能です。この特徴を活かしジャガイモは天保の大飢饉の際に食料として非常に重宝されました。人々を飢饉から助けてくれた感謝の気持ちから、このような名前となりました。

では、バレイショの由来について。バレイショは漢字で書くと「馬鈴薯」となります。こちらは中国での呼び名に由来しています。馬につける鈴の形に、ジャガイモが似ていることからこのような名前となったとされています。

英語ではジャガイモはポテト(poteto)と呼ばれます。これはタイノ族の言葉でサツマイモという意味がある「batata」が由来しています。ジャガイモがスペインに渡って「batata」は「patata」となりました。それがさらに転じて、現在の「poteto」となったとされています。

*ジャガイモの花:ジャガイモの花期は、5月から6月。花は白や紫があります。あまりジャガイモの花は観賞されませんが、フランスのマリーアントワネットは非常に好んだと言われています。当時、マリーアントワネットはジャガイモの花を髪飾りにしていたと言われているほどなのです

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     《じゃがいもに含まれる栄養素の効能》

じゃがいもの主成分は「炭水化物」です。炭水化物はたんぱく質、脂質と並ぶ「三大栄養素」であり生命維持や活動に欠かせないエネルギー源です。

炭水化物はエネルギー源になる「糖質」と消化吸収されずエネルギー源にはならない「食物繊維」の2つに分けられます。

そしてじゃがいもは炭水化物以外にもビタミンやミネラルが含まれているのが特徴です。

*「炭水化物」

炭水化物は体内に取り入れられると糖質と食物繊維に分けられ、糖質は生命維持や活動に必要不可欠なエネルギー源になります。人間はエネルギー不足になると疲れやすくなり、集中力も減少してしまいます。

反対に摂り過ぎるとエネルギーとして消費されなかった糖質は中性脂肪として蓄積され、肥満や生活習慣病の原因になるので注意しましょう。

*加熱しても壊れにくい「ビタミンC」

身体の免疫力を高める、コラーゲンの生成を促す、鉄やカルシウムの吸収を高めるなどの効果が期待できるビタミンCですが、じゃがいも(生)にもみかんと同等量のビタミンCが含まれています。

ビタミンCの1日あたりの推奨摂取量は100mgとされています。じゃがいも1個(100g)の中には35mgのビタミンCが含まれており、これは1日に必要な量の1/3に相当します。

ビタミンCは熱に弱いので、加熱調理で失われやすいことが知られています。しかし、じゃがいもの場合はでんぷんがビタミンCを守るので、加熱調理をしても失われにくいとされています。

*むくみ予防や血圧が高めの方におすすめの「カリウム」

カリウムにはナトリウムを排出する作用があり、塩分の摂り過ぎを調整する上で重要な栄養素です。日頃からむくみがちな方や血圧が高めの方にも良いとされています。

カリウムが多いとされる食材・バナナには100gあたり360mg、にんじん(100g)には270mg、トマト(100g)には210mgのカリウムが、それぞれ含まれています。それに対してじゃがいも(蒸し)100gあたりのカリウム含有量は330mgです。

じゃがいもは、にんじんやトマトよりもカリウムを豊富に含んだ食材なのです。

*不足しがちな「食物繊維」が豊富

食物繊維は便のかさを増やす、腸内の善玉菌を増やすなど、腸内環境を整えてくれるため便秘予防に効果があります。また、食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きもあり、生活習慣病の予防・改善効果が期待できます。

じゃがいもには、普段私たちが主食として食べている白米よりも多くの食物繊維が含まれています。

*じゃがいものカロリーは実は低い

じゃがいもはでんぷんを多く含んでおり、主成分は炭水化物だとされています。フライドポテトなどのジャンクフードのイメージも強く、エネルギー量(カロリー)が高い食材だと思っている方も多いのではないでしょうか。

白米は100gで168kcal。それに対して、同じ分量のじゃがいも(蒸し)では84kcalとカロリーは約半分です。同じいも類のさつまいも(蒸し)には134kcalのエネルギー量が含まれることを考えると、じゃがいもはお腹が満たされる食材であるにも関わらずエネルギー量は比較的低めと言えるでしょう。

ただしじゃがいもはマヨネーズやバターとの相性も良く、一緒に食べると美味しいので、エネルギー量などを気にしている場合は調理方法の注意が必要です。

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    《じゃがいもに含まれる栄養成分を効率的に摂取する調理法》

エネルギー源となる糖質以外にも「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」など身体に大切な栄養素を豊富に含んでいるじゃがいもは、調理の工夫によって効率的に栄養を摂取することができます。

1)冷やして食べることでレジスタントスターチが増加

レジスタントスターチとは人間の小腸などでは消化されにくく、大腸まで届くでんぷんのことを言います。ほとんどの炭水化物に含まれており、加熱後に冷やすことでその量が増加します。

冷えたじゃがいもの一部は、食物繊維と同じような働きをし便として排出されるので、便秘で悩んでいる方にも効果が期待できます。また血糖値の上昇抑制に効果があるとも言われています。消化されずに腸内を移動することで消化が緩やかになるため、血糖値の急上昇が抑えられるからです。

じゃがいものレジスタントスターチ含有量は白米の1.5倍、冷やすとさらにその量は白米の2倍以上になると言われています。じゃがいもを使った冷たい料理といえば「ポテトサラダ」「マッシュポテト」「じゃがいもの冷製スープ」などがあります。

また冷やしたあと、マヨネーズを使用した場合、レジスタントスターチは増加したという報告もあります。

2)じゃがいもの蒸し料理や煮汁ごと食べられる料理

ビタミンCやカリウムなどの水溶性の成分は水に溶けだしてしまう性質があるため、でんぷんに守られているといっても茹でこぼすような調理法はせっかくの栄養素を逃してしまう可能性があります。

ビタミンCを無駄なく摂るためには蒸し料理や煮汁ごと食べる料理が適しています。じゃがいも料理の定番である「肉じゃが」や「カレー」などは理にかなった食べ方の一つだと分かります。

3)じゃがいもは皮も栄養満点

じゃがいもの伝統的な料理といえばマッシュポテト、ポテトサラダ、粉ふきいもなどがありますが、多くの方が皮を剥いた状態で調理しているのではないでしょうか。

じゃがいもに含まれる栄養素であるビタミンやミネラルの約20%は、実は皮に含まれています。また、皮には食物繊維も含まれているので、皮を剥かずにまるごと食べるのは賢い食べ方です。

皮ごと食べるときはよく洗い、じゃがいもの芽の部分はソラニンやチャコニンという毒素があるため取り除いてから食べるようにしましょう。

ソフィア

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