有用植物利用法(40)~モモ(桃)~

*利用法

果実は食用、花は観賞され、庭木として植栽に用いられたり、あるいは華道で切り花として用いられる。材は割れにくく丈夫であるため、箸などに利用されている。樹皮の煎汁は草木染めの染料として用いられる事がある。

栽培中、病害虫に侵されやすい果物であるため、袋をかけて保護しなければならない手間の掛かる作物である。また、痛みやすく収穫後すぐに軟らかくなるため、賞味期間も短い。生食する他、ジュース(ネクター)や、シロップ漬けにした缶詰も良く見られる。

種子の内核は「桃核(とうかく)」あるいは「桃仁(とうにん)」と呼ばれる。漢方においては血行を改善する薬として婦人病などに用いられる。また、つぼみは「白桃花(はくとうか)」と呼ばれ、利尿薬、便秘薬に使われる。湯に入れた桃葉湯は、あせもなど皮膚の炎症に効くとされる。ただし、乾燥していない葉は青酸化合物を含むので換気に十分注意しなければならない。

《桃の栄養と効能》

1、桃にはペクチンという栄養成分が含まれている。

ペクチンとは、食物繊維の一種で、腸内の乳酸菌を増やし、腸の調子を整える働きがある。そのため、便秘や下痢を予防する効能が期待できる。

また、ペクチンにはコレステロール値を下げる、血糖値の上昇を抑えるなどの効能もある。

2、桃にはカリウムも含まれている。

カリウムとは、ミネラルに分類される栄養素の一種で、細胞内の水分量を調節するなどの働きがある。

カリウムには体内の余計な塩分を排出する働きがあり、血圧の安定、むくみの解消、筋肉の収縮を正常に行うなどの効能がある。

3、カテキン – 老化防止やがんを予防する効能

桃にはカテキンも含まれる。

カテキンは緑茶などに多く含まれる栄養成分で、強い抗酸化作用を持つ。カテキンには、老化防止やがん予防、免疫力を高めるなどの効能がある。

カテキンにはまた、血糖値の上昇を抑える効果、脂質の吸収を抑制する働き、肌老化を防ぐ効能などが期待される。

4、鉄分やマグネシウムも – 貧血の予防、冷え性の改善

桃には鉄分やマグネシウムといった栄養も含まれる。

鉄分とマグネシウムはともに、ミネラルに分類される栄養素で、鉄分は酸素を全身に運ぶ働きが、マグネシウムは様々な生理機能に必須の栄養素である。

桃に含まれるや鉄分マグネシウムを摂ることで、貧血や冷え性の改善などの効能が期待できまる。桃はまた、他の果物に比べ、カラダを温める作用があるので、こちらも冷え性対策には有効と言える。

エネルギー 水分 タンパク質 脂質 炭水化物 食物繊維 ナトリウム
40kcal 88.7g 0.6g 0.1g 10.2g 1.3g 1mg
カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛
180mg 4mg 7mg 18mg 0.1mg 0.1mg 0.05mg
マンガン ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2
0.04mg Tr 0μg 0.7mg 0μg 0.01mg 0.01mg
ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
0.6mg 0.02mg 0μg 5μg 0.13mg 0.3μg 8mg

桃(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)

5、桃の種は生薬として使われている

栄養豊富で様々な効能がある桃であるが、桃の種は「桃仁(トウニン)」という生薬として使われている。

桃仁は、桃の種の核を取り出して日干ししたもので、血の巡を良くする働きがある。漢方は様々な生薬を組み合わせたものであるが、桃仁は桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)などの漢方に使われている。

また、桃仁には、女性ホルモンの乱れを正常にしたり、月経不順や便秘を解消する効能なども期待されている。

6、バランスのよい栄養 女性に優しい効能

桃には、ずば抜けて多く含まれている栄養は特にない。ただし、ペクチンやカリウム、カテキン、鉄分、マグネシウムなど様々な栄養がバランスよく含まれている果物と言える。

効能で見ると、便秘やむくみ、冷え性、生薬では女性ホルモンの正常化や月経不順の解消など、全体的に女性に優しい効能が目立つ。

特に、桃の旬である夏は、冷えやむくみがおきやすいので、こうした症状にお悩みの方には、おすすめの食材である。桃はカラダを温める作用もあるので、夏バテの予防にもおすすめである。

ソフィア

 

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